サニーデイサービス 『東京』
アコースティック・ギターってロックだよね。
と、最近よく思ってる。
ジャーンッ、と一発鳴らしたときのザラついた質感。リズムを刻んだときの、高音のキレ。リフを弾く時の金属的な歪みを伴った低音の膨らみ。
とにかくジャカジャカかき鳴らす快感。
エレクトリック・ギターよりもより体に直結した、弾き手の個性が丸裸になるような直截性がある。おまけに指もエレキよりちょっと痛い。
というのは実は今日とりあげるサニーデイサービスではなくて、ジョン・レノンのおかげで知ったんだけど…。(アンソロジー・シリーズのジョン・レノンのアコギ弾き語りデモ音源はすごく魅力的。それについてはそのうち。)
そして、自分はアコギの入ったロックが好きだったのだ、とこの頃やっと認識した。
散々、そんな音楽ばかり聴いてきたというのにやっと、ね。
そんなこんなでアコギが魅力的なこのアルバムを今日は聴いた。
このアルバムのアコースティックギターは上手いし、細かいし良い。色んなプレイが入ってる。フィンガーピッキングも、カッティングも魅力的。
湿った曲の割には、音もカラッとして乾いてる。
サニーデイサービスはよく、はっぴいえんどが引き合いにだされるけど、どっちかというと、はちみつぱい、っぽいと思う。恋の歌が多いのと情けない感じがするところが。(はっぴいえんどは、もっとカラッと飄々としてるイメージだ。でもはっぴいえんどと比較されるのもわかるけれどね。)
そして、自分はそれが好きだ。特にこのアルバムは良い。
お気に入りは『いろんなことに夢中になったり飽きたり』。
しかし、ベースの音が大きいのがはっぴいえんど以来の日本のロックの伝統なんじゃないだろうか。