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文章の好み

このごろ、前のようにまた小説をよく読んでいる。去年辺りから小説ばかり読むのはやめようと思ってしばらくノンフィクションやら評論やら、他のものを選んで読んでたんだけど気づけば結局、元に戻ってた。このごろは長嶋有の小説を何作かと、阿部和重の『Deluxe Edition』、そして、とても苦手だった村上春樹を何作か読んだ。

 

問いのない答え

問いのない答え

 

 

長嶋有はやっぱり面白く、文章もしっくり来る。自分の性に合ってる。反対に阿部和重村上春樹は内容は面白くても文章が自分の好みから外れてるっていうことがよく分かった。何故、この3者を比べてるのかよく分かんないけれど、まー最近読んだってことだけなんです。

 

村上春樹はあのかっこつけた文章がとても苦手で、話の中身が面白くてもいつも最初で挫折しそうになる。そして形式的なセックス描写が毎回気になってしまって、何でここでそうなるのかさっぱりわからないし、特別色気があるわけじゃないので、本当に?ってなってしまう。しかし、『神の子どもたちはみな踊る』と『ねじまき鳥クロニクル』はなかなか面白かった。『ねじまき鳥クロニクル』のなかの、戦争中の動物園のエピソード(実話に基づいてるそうですね)でエミール・クストリッツァ監督の『アンダーグラウンド』を思い出しました。動物園にも戦争は来るよね。

 

Deluxe Edition

Deluxe Edition

 

 

阿部和重は凄く男の子の世界って感じがして、前はそれを面白く読んでたんだけど、今はそれをあまり面白がれなくなってしまった。凄く人工的で考えて作られてるっていうのは分かるんだけど、その考えられたスムーズじゃない文体と、それで語られてる希望みたいなことが繋がってこない。こちらも冷静になってしまって今いち、距離をとってしまう。

 

夕子ちゃんの近道 (講談社文庫)

夕子ちゃんの近道 (講談社文庫)

 

 

一方、長嶋有は文句無く面白い。作中で登場人物のやるゲームや言葉遊びがとてもいい。『夕子ちゃんの近道』、『ねたあとに』、『問いのない答え』、どれも面白かった。『問いのない答え』は日本の今の状況にツイッターやネットを絡めた意欲作って感じで面白く、また『夕子ちゃんの近道』は小説読んでて面白いのはこれだよ、これ!ってくらい幸福感を味わえた。

 

自分の中で男性作家では、長嶋有奥泉光保坂和志は間違いない、って感じになってます。うん。もっと小説読みたい。

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