グッときた1曲 Pavement - Fillmore Jive
優れたロックソングには優れた歌詞がつきものですが、こちらも歌詞が印象的な1曲です。Pavementのフィルモア・ジャイブ。
タイトルのフィルモアっていうのは「フィルモア・イースト」「フィルモア・ウェスト」などの60年代~70年代初頭に有名だったアメリカのライブハウスのことを指してると思われます。
ジャイブっていうのは「でたらめ」のことです。馬鹿馬鹿しい、といったニュアンスでしょうか。
Crooked Rain Crooked Rain: La's Desert Origins
つまり、ロックの世界をちゃかしてるんですが、しかし、この曲、Pavementらしく始まりこそダレてますが、名曲っていう感じです。
歌詞もとてもセンチメンタルで、Pavementのギター/ボーカルのスティーヴン・マルクマスによる皮肉って言われてますが、あんまりそうは感じられません。"Goodnight to the Rock'n'Roll Era"なんて本当に茶化すだけならわざわざ言わないでしょうね。
90年代のスラッカー的世界観と大文字のロックの時代への憧憬、麻薬禍と入りまじった詞の世界。
90年代当時のドラッグまみれのロックシーンは皮肉ってると思いますが、ネタ・引用元とかいちいち、本当は昔のロック好きなんだろうなって感じなのです。
これ、「さらば青春の光」という映画を見ると途中の詞の世界がわかるかもしれません。
スティーヴン・マルクマスはThe Replacementsの"Let it be"を影響を受けたアルバムに挙げてるそうなので、シニカルながらもストレートなの好きなんじゃん。って勝手に思ってます。