ウィスパー・ボイスとドライな音作り

この頃、リバーブの効いたウェットな音作りよりも、リバーブ少なめのドライな音作りに興味があります。

 

そして、そんなドライな音作りとウィスパー的な歌唱の相性がいいな、と思い、そういう音源をついつい聴いてます。

 

ウィスパーならではの息遣いの聞こえるような歌声と、ドライで距離の近い音が相まって、歌い手との心理的な距離すらも近くなるような……親密感の感じられるような音場が作り上げられてるなと感心してます。

 

 (リバーブ感のないドライな歌声で始まり、要所要所で効果的に使われるリバーブやディレイによる声の質感の変化、抑揚が見事です。歌声の消え際の静けさ、キレもポイント!)

 

そのように親密に感じさせる、錯覚させる、っていうのはポップスの常道というか昔からの普遍的な一つのテクニックだと思いますが、それにデジタル録音技術の発展・普及もあって近年、磨きがかかってるように思います。

 

いつ頃からかわかんないけど、気づいたら、ほんとウィスパー的な歌唱法する人ってすごく増えましたよね。世界でも日本でも。

 

所謂ディーバ的な人の顔ぶれの変化を見てもそうかな、と思ってます。

 

ビヨンセ、アデルみたいな朗々と声の大きい歌唱する人から、ラナ・デル・レイとかビリー・アイリッシュ、FKA twigsなどウィスパー・ボイスの人に顔ぶれが徐々に変化してるように思います。

 

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曲作りと過去曲の整理

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日々、ちょくちょく曲作りと録音をしてるんですが、録音に集中するとブログって書かなくなりますね。一つのことやりだすと、他のことが目に入らなくなるっていうの昔から変わってない気がします。

この男、成長してない……。

 

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それに加えて、この頃は昔の自分の曲を整理しようと聞いていて、勝手に顔を赤らめたりしています。正直な話、1年前の曲でも何をもってこれをOKとしたのか疑問に思ってしまうことも多々あるのですが、録り直したり、作り直せば、もっと良くなるだろうとポジティブに捉えて、新作録音し終わったら、そっちにとりかかろうと思ってます。

 

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何せ既に10何年分、曲が溜まってるので、ストックだけは馬鹿みたいにあるな、ってことに今になって気づきました。毎年、バラつきは結構ありますが、何十曲かは作ってるし、この先、それがさらに溜まってくだろうと思うと、ここらで一回、ちゃんとした形に、今の形にして残しておきたいな、なんて考えてます。

 

できるといいな。

 

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(写真は今年、撮った夏の景色です。

ここ1週間、雨らしいので写真だけでもカラッとした気持ちに。)

 

trapのノリ方がやっとわかった話

ヒップホップなどで、ここしばらく、というか、もう10年くらいは流行ってるTrapという音楽のノリ方がつい最近、私にもようやくわかってきたのでその話をしたい。

 

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ずっとロックやポップスばかり聴いてきた自分ですが、いつ頃からかヒップホップなども聴き始めて徐々に好きになっていきました。しかし、どうしてもこのTrapというジャンルにだけは馴染めなかった…。

 

というのも、それまでのヒップホップのサンプリング主体で柔らかいオープンな音質・音楽性に比べて、Trapは打ち込みが多く、シンセ主体で音が硬め、密室的なその音質・音楽がそもそも生理的に苦手だったというのもあります。

 

さらに、自分にとって一番苦手だったのは、Trap特有のスネアの音!

 

あの軽くてピッチの高い、パシュっと気が抜けた感じの音がどうしても好きになれなかったんです(Trapでは2拍4拍にスネアの代わりにクラップが入ってることも多いですが)。

 

どうしてもかっこよく思えないというか。

 

二拍・四拍で鳴るスネアのバックビートがある程度の重さを持って、そこに向かって引っ張られるというか、引力がかかる感じがポップの味噌、というか推進力だと思ってたので、どうしても違和感があった。

 

それがここ最近、色々な動画を見たり、Trapを聴きあさったりしてるうちにノリ方がわかってきて、あのスネアの音色の理由もわかってきた気がします。

 

あの軽さにもたぶん理由があった。

 

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